国際協力NGOの海外インターンで感じた3つのメリット
- 2018.05.03
- 国際協力

本当のところ、ぜひNGOでの国際協力に関心のある方におすすめしたいのが国内と海外の両方を経験すること。
そこで、本日は海外インターンの経験を振り返ってみようと思います。
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はじめに
まずはじめに、僕がいままで海外インターンでいつどんなことをやってきたのか。
ざっくり言うと、映像授業をつかった教育支援をしているNGO(e-Education)で、2015年に半年間インドネシアのデポック(首都ジャカルタ南部)とスンバ島(中部インドネシア)という地域に滞在し、高校生に大学受験支援のための映像授業を届けていました。
また、現在は上述したNGOのバングラデシュパートナーの企業で教育に関する商品・サービスを販売したり、同様に地方の高校生に映像授業を届けています。
もう少し具体的に業務内容に触れると、映像授業を一緒に作って下さる予備校の先生を探したり、撮影した動画を編集したり、プロジェクトを進める上でキーパーソンとなる教育局の協力を得るために交渉をしたり、などなどしていました。
そんなインターンを通して得たことを紹介させてください。
1.現地の人による、現地の人のための支援
どうしても「国際協力」というと「外国の人」が「現地の困っている人」を助ける構図をイメージすることが多いかと思いますが、海外インターンを通して知ったのは現地でもその「困っている人」に手を差し伸べる人がいるということ。
インドネシアの渡航前は、支援は海外のNGOがするものと思っていた節がありましたが、実際の業務はインドネシアの大学にある学生団体と協力して行っていました。
その学生団体は僕たちが支援を始める前から地域の経済的な余裕のない高校生が抱える問題を解消するために立ち上げられていた組織です。
途上国・新興国の国内ではその現地の人による、現地の人のための支援がすでに行われているんですね。この時点で、僕が持っていた「途上国のひとはみんな困っている」というバイアスは取り払われ、先進国で育った中で作り上げられたイメージがいい意味で壊されました。
ここだけ聞くと「じゃあ、国際協力って必要ないじゃん」と思うかもしれませんが、僕が思うのは「現地ですでにアクションを起こしている人」の成果を最大化するために協力するのが国際協力なのかなと思います。(緊急支援とかはこの文脈に当てはまらないかもしれないですが)
国際協力に対するマインドセットが変わりました。
自分の国を良いものにしたいという強い熱意をもつ人たちに出会えたことは海外インターンをして得た財産だと思っています。
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2.協働の現場
1に少し似ているかもしていませんが、2点目はパートナーシップについて。
NGOはそれぞれ何かしらの強みをもっていて、それを応用することで支援をします。
しかし、NGOだけで支援ができるかと言うとそうではありません。さらにいうとNGOのインターンといえども一大学生が海外に派遣されたところで一人でできることには限りがあります。
そこで大事なのが協働です。パートナーシップと言ったりもしますね。
上述の学生団体との協力もそうですし、時には企業や行政機関と協力することも出てきます。
例えば、学校の先生たちを動かしたいときにはその上の組織である地域の教育局を巻き込むで効果的にプロジェクトを進めることができますし、有名な予備校を巻き込むことで良質なコンテンツを作ることができるなどなど。
国際協力の現場には様々なアクターがいて、それぞれの役割分担があることを学ぶと同時に他者を巻き込む方法をからだで覚えます。
しつこいくらいに学校や予備校に足を運んだり、なんか話伝わらないなと思ったら相手の立場に立って話し方変えてみたり、毎日ごはん一緒に食べてパーソナルな人間関係築いたりなどなど、人を動かすための試行錯誤ができたのは大きな収穫でした。
3.社会人の思考を学べる
1点目と2点目が、「海外」で国際協力に携わることで学べる点だったのに対して、最後は「インターン」という身分のメリットについて。
インターンをしていて一番おいしいのは「社会人の思考を盗める」という点に尽きるかと思います。
e-Educationの場合、現地には日本人スタッフがおらず大学生が1人(現在は基本的に2人)で派遣されます。
なので、毎週週間報告と言った形で職員(ぼくの時代は職員ではなく社会人の先輩)がメンターとして進捗管理をします。
そのなかで、最初は報告書の書き方から計画の立て方など諸々学びます
それから計画通りに進んでいない点に関しては解決策を進捗管理の際に提示しますが、そこに対して鋭いフィードバックをもらう中で社会人の考え方と触れることができます。
一見、この点は国内にいても得られる機会があるように思いますが、現場にいないメンター(上司)に説明するのは一味違うのかなと個人的には思います。
普段から近くにメンターがいればそのメンターは状況がわかっているので何か報告するときに少し言葉足らずでも伝わるかと思います。
ただ、普段一緒にいない人に対しては整理して的確に伝えることが求められますし、職員でもない社会人が忙しい時間の間を縫ってメンターとして向き合ってくれていることを考えると長々と話すわけにもいきません。
そんな中で社会人の様々な指摘を受けながら計画・報告・実行などの点で学生より少し高いスタンダードが築かれていくのかと思います。
僕もまだまだこの点発展途上なんですが、自分の思考の浅さに反省しつつも徐々に積み上げていくことで成長を感じられるのではないでしょうか?
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おわりに
いかがだったでしょうか?
長期で海外にいると徐々になれてきてはしまうものの、日本にいるよりいい緊張感をもってインターンに取り組めると思いますし、情報に関する感度が上がるなど他にも様々なメリットがあります。
なかなか半年とか1年海外に行くとなるとハードルは高く感じるかもしれませんが、各々の目的にそって必ず得られるものがあるはずなのでぜひ挑戦してみて下さい。
やらずに後悔するくらいなら飛び込んだほうが数百倍ましです。
そんな挑戦の場として、e-Educationが海外インターン生を募集しているので、少しでも興味のある方はのぞいてみてください。
※2018年11月1日追記
それでは!
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