「アジア最貧国」バングラデシュをたずねてみた。滞在の所感と基礎情報
- 2017.11.29
- バングラデシュ

みなさん、こんにちは!松原です。おととい日本を発ち、やっとこさバングラに到着しまして、無事に2日目を迎えたところでございます。
さて、今回は初めてバングラデシュに訪れた所感とともにどのような国なのか紹介できたらと思います。
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そもそもどこにあるの?
友人から、バングラデシュってタイの隣?とか、インドの近くにある島国?とか聞かれるので、おしい!と思いつつ、まずは地図をみておさらい。
バングラデシュは、周囲をぐるっとインドに囲まれて、南東の一部がミャンマーと接しています。
最近はロヒンギャ難民のニュースがしばしば流れているのでミャンマーと国境を接しているのは想像しやすいかもしれません。
インドと接している点に関しては、そもそもバングラデシュとはベンガル人の国という意味なのですが、ベンガルという地域はインド東部とバングラデシュをあわせた地域を言います。なので、その地域ではベンガル語が使われています。
あとは、インドと行ったらアメリカの反対に位置しており、インドのシリコンバレーと呼ばれるバンガロールが有名ですが、バンガロールとベンガルって響き似てるな…くらいでセットで覚えてもいいかもしれません(全然位置が異なるので、バンガロールとベンガルは直接的には関係ないと思いますが…)。
ちなみに、このベンガル(インド側)は、国際協力でかの有名なアマルティア・セン(アジア初のノーベル経済学賞受賞者であり、緒方貞子とともに人間の安全保障委員会の共同議長も務めた)が生まれた地でもあるので、ベンガル語を習得して聖地巡礼ではないですが足を運んでみたいものです。
圧倒的な人口密度と交通量
バングラデシュを訪れて、まず印象的だったのが圧倒的な交通量です。渋滞がすごくてなかなか車が動きません。
インドネシアに住んでたときも渋滞には悩まされてましたが、それに並ぶ交通量です。インドネシアの場合は、そもそも人口が2億5000万人ほどおり、それに伴うものだとは思いますが、バングラデシュの場合は人口は日本より少し多いくらいですが、国土が3分の1ほど。
つまり人口密度がめちゃくちゃ高いということです。もし日本がバングラデシュと同じ人口密度になったら、4億人くらいになります。信号も機能してないところありますし、そりゃあ渋滞しますね..クラクションがなりっぱなしでもはや意味があるのか無いのか。
この交通渋滞ですが、国の経済発展に大きく影響すると言われています。例えば、インドネシアにいるときに聞いた話ですが、渋滞でタイムロスが起こらなければビジネスマンは1日あたりあと1〜2件は多く営業にいけるため、取引を増やすことができ儲けもおおきくできるといいます。
そこで、友人に自動車以外の公共交通機関は?と聞いてみたところ、JICAが首都ダッカ内の鉄道建設中とのこと。調べてみたところ、川崎重工と三菱商事が受注した案件でしょうか??
ただ、鉄道整備は難点があり外務省によると「都市鉄道事業は初期投資額が大きく料金収入だけでの事業実施が困難であり,政府からの資本投入や補助金の助成が不可欠で,事業実施機関の財務健全性を担保するために,事業形成段階で詳細な財政計画や政府支援の行動計画の立案が必要である」とのこと。
フィリピンマニラの鉄道整備支援から得た教訓だそうです。車両や設備を作れば交通の課題は解決されるわけではなく、どのようにマネージするのかが主眼を置くべきところになります。
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本当に最貧国なのか?
また、バングラデシュというと、よくアジア最貧国と言われたりしてますが本当にそうでしょうか?このアジア最貧国と呼ばれるのにはあるからくりが存在します。
確かに、一人あたりのGDPをみると世界で150位ほどになりほぼ最下位に近いですが、実は、前述したとおり人口は世界でトップレベルで多いので国としてのGDPをみると、世界で40位ほどに位置します。(出典:世界経済のネタ帳)
実際、大気汚染や交通などの課題はありますが、首都ダッカであれば日本人でも普通に生活できると思います。主食はお米で日本人も馴染みやすいと思いますし、11月のこの時期は熱すぎず、過ごしやすい印象であります(もちろん地方に行ったら印象は変わるかもしれませんが)。
むしろ、ITを国の強みにしようと「デジタル・バングラデシュ」という政策を打ち立てており、そのような課題を直接解決するよりステップをとばしてITの力で乗り越えるかもしれません。交通インフラが整うのを待たずともWeb上でビジネスを進めたりすることは可能であるので。
バングラデシュ自体もそうですし、世界的なIT立国であるインドと隣国であることからもこのあたりのポテンシャルは高いのではないでしょうか。
日本をはじめ、イギリスやアメリカなど多くの先進国が他国にむけて援助をしていますが、その先進国が辿った発展の軌跡とは異なる成長をとげるのが現在の新興国や途上国と呼ばれる国です。単に先進国をロールモデルとするのではなく、オリジナリティのある成長に携われるのが国際協力の難しいところではありますが、やりがいのある点でしょう。
国の政策に基づいて国際協力を進めることは保守的な考えがまとわりついていると思われがちですが、このような点からもクリエイティブな考えが求められ、かつイノベーティブな業界な気がします。
以上、バングラデシュの一部ですが、簡単な紹介となりました。それでは!
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