中東への渡航者が多い?バングラの出稼ぎ事情について話をきいてみた
- 2018.04.29
- バングラデシュ

バングラデシュの海外送金についてです。
ここから出稼ぎについて関心をもったので友人に尋ねてみるとけっこう身近に海外に出稼ぎにいっている人がいたのでその事情についてうかがってみました。
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中東が王道の出稼ぎ先
出稼ぎと聞いてバングラデシュの位置ならタイやマレーシアあたりが多いのかなあなんて最初は思っていたんですが、話を聞いてみるとサウジアラビアやバーレーンなど中東の国がほとんどでした。
というのも中東を選ぶ理由としては同じ①イスラム教で文化が近いことと②ビザの事情があるようです。
宗教が同じであるメリット
まず、1つめの宗教の点。
ムスリムの1日5回のお祈りの中で、ゾフゥルと呼ばれる正午過ぎのお祈り、昼過ぎから日没までのアッサル、日没後のマグリブと呼ばれるお祈りはワーキングタイムと重なってしまうため仕事中でもお祈りをします。
日本人みたいに慣れないと、なんで仕事中に1回あたり10分くらいかけて体洗って祈るのなんて思ってしまうかもしれませんが、イスラム圏ではごく当たり前に行われます。
このような仕事中に織り込まれてくる慣習は同じ宗教圏のほうが理解を得やすいのは確かでしょう。
また仕事の意義の見出し方など思考・精神面での共通項を持ち合わせているのでワークスタイルが近いというのもあるそうです。
ビザが取りやすい
2点目に中東を選ぶ人が多い理由としてビザのとりやすさが挙げられます。
以前こちらの記事で書いたようにバングラデシュでは他国に渡航する際にビザを取得するのに非常に手間がかかります。
この点、サウジアラビアはムスリムというだけでビザが降りやすくなります。(逆にムスリム以外は入るのがめちゃくちゃ難しいらしいですが)
また、すでに中東で働いている知り合いや親戚が多いため、渡航先で書類等の準備を手伝ってくれる人がいるのも功を奏すようです。
ただ、近年サウジの政策の変更により外国人労働者が以前より稼ぎづらくなったこともあり、出稼ぎに出ていたベンガル人で帰ってくる人も増えたそうです。バングラデシュ国内でも経済が発展してきて国内でも十分働ける環境が以前より整ってきたことにも起因しているのでしょう。
以上、バングラデシュでの出稼ぎ事情でした。日本人は出稼ぎに馴染みが無いかもしれませんが、バングラデシュでは親戚に一人は海外で働いている人がいるくらいポピュラーな選択肢です。
このような国の「当たり前」を知ることで発展の戦略なども理解しやすくなりそうです。
それでは本日はこのへんで!
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