文化の違いを乗り越えてイスラム圏旅行を楽しむためのマナーや注意点
- 2018.10.30
- 海外

イスラムと聞いてどのような印象を持つでしょうか?
私はインドネシア、バングラデシュとイスラム文化圏に滞在する中でしばしば「危なそうだから気をつけてね」とのお声がけをいただきました。
この「危ない」という印象は、日本とは異なる文化を持つイスラムのことをあまり知られていないからではないかと思いました。
しかし、そんなイスラム圏もちょっとしたマナーを守ればとても魅力を秘めた旅行先であることをおわかりいただけるかと思います。
そこで本記事では、文化の違いを乗り越えてイスラム圏の旅行を楽しむためのマナーや注意点をご紹介します。
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お酒や豚は食さない
イスラムの文化としてよく知られているのは、お酒や豚を食べないという食文化ではないでしょうか?
イスラム教ではハラールと呼ばれる一定の食べ物しか食べません。特にお酒は販売を一般向けには禁止されている国も多いので、旅行客はレストランやバーをご利用ください。くれぐれも公の場では口にしないように。
また、現地の人と仲良くなりたいからということで日本からお菓子を買っていく人もいるかと思いますが、こちらもアルコールやブタ由来の原材料が入っていないものを選びましょう。見落としがちですが、ゼラチン、乳化剤、ショートニング、みりんなども注意です。
ハラールの食べ物については「ハラールフードってなに?イスラム教で許されるたべものとは」もあわせてごらんください。
左手を使わない
イスラム文化圏では左手は不浄の手とされています。したがって、パンなど手で食べる必要のあるときは右手で食べるようにしましょう。
また、左手で握手することもマナー違反とされています。旅行中はいろいろな人に声をかけれることもあるかと思いますが、あいさつの際には右手で握手をするようにしましょう。
また、イスラム教の女性に対してはそもそも握手をすることもマナー違反となることがあります。女性に対しては口頭でのあいさつにするのがいいですね。
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無断で写真を取らない
イスラム教の人の中には写真に映るのを嫌がる人がいます。というのも、イスラム教では偶像崇拝が禁止されていることから、写真としてでも人の形を残すのはタブーと考えられることがあるからです。家の中ですら写真を飾らないのがイスラム教なので日本との文化の違いを感じますね。
ただ、近年はスマートフォンやSNSが流行っていることからスマホで写真をとることに抵抗のない人も増えています。もし乗り気そうでしたら一言添えてから写真を撮るようにしましょう。
また、人だけでなくモスクの写真も注意です。モスクは建物のデザインが美しくついつい写真を取りたくなりますが、宗教施設ということを忘れてはいけません。
特にお祈りの時間は写真は避けるようにしましょう。それ以外の時間でも場所によっては控えるべきときがあるので、写真をとっても大丈夫か確認してから撮影に移りましょう。
モスクでの振る舞い
イスラム圏で観光地となっているのがモスクですが、写真の他にも注意点があります。まず、非ムスリムが入れるかどうかは確認が必要です。
時間によって区切られていたり、男女で入る場所が異なっていたりするので事前にチェックしましょう。
また、特に女性の方は肌を露出した状態では中に入ることができません。体を覆う布を貸し出してくれるモスクもありますが、どこでも必ず貸してくれるわけではないので長袖長ズボンや、半袖等であっても上に羽織れるものを持っていきましょう。
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アザーン中はお静かに
イスラム教徒は一日5回お祈りをしますが、このお祈りの時間には各地のモスクからアザーンと呼ばれる音楽が流れます。
この音楽が流れているときは、なるべく静かに過ごすことがマナーとされています。特に他の音楽を大音量で流したり、歌を歌ったりすることはさけることが望まれます。
金曜日とラマダンはさける
イスラム教では金曜日が安息日とされていて休日となっていることが多いです。目的のお店がしまってた!なんてことも起こりうるのでイスラム圏では金曜日がメインとなってしまう旅行日程は避けたほうが無難でしょう。
また、イスラム教ではラマダンと呼ばれる1ヶ月間の断食月があります。イスラム暦に則っておこなわれるので毎年時期は変わるのですが、この時期は多くの人が日の出から日の入りまで食べ物も飲みものも口にしなくなります。
それに伴って、日中おおくの飲食店が営業をしなくなるので旅行に行っても街が閑散としてるということも起きてしまうかもしれません。
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まとめ
以上、イスラム文化圏でのマナーや注意点でした。マレーシアやインドネシア、中東など旅行の機会が増えているからこそ、イスラムの文化をよく理解した上で旅行に行くとより一層楽しめるかと思います。
それでは!
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