バングラデシュの最低賃金っていくら?
- 2018.10.01
- バングラデシュ

世界の縫製工場として中国の次に知られるバングラデシュ。国民の多くが縫製業に携わるような国ですが、一体どのくらいの給料で働いていると思いますか?
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最低賃金は月1万円
先日、縫製業の最低賃金について、労働者代表と雇用者代表とで審議が行われたようです。
そこで出た結論が月8000タカ(1万円強)とのこと。
この数字をみてみなさんはどのような感想を抱くでしょうか?
日本人からしてみたら少なく感じる人が多いかと思いますが、これでも改善されてきているんです。
2014年までは3000タカ。また、ミシン工場ビル崩壊の事故(日本でもニュースになっていたので覚えている方もいるかもしれませんね)があってからは5300タカと設定されていました。
そして今回の8000タカ。実は一度、当事者間では7000タカで合意されていましたが、ハシナ首相の指示で8000タカまで引き上げられたそうです。
これは年末に控える選挙のための対策と言われています。多くの国民が縫製業に携わっていますからね。ここを抑えようとするのは政治家としてはまっとうな方針でしょう。
雇用者側からは経営難になると言われつつも、そちらは減税で対応。
減税してしまったら予算案通りに徴収ができないとの意見もありますが、堅調な輸出の伸びを見る限り、相殺が可能との見方を示しています。
縫製業労働者の賃金が政治に左右されていることは否めないですが、最低賃金が上がれば労働者の意欲も上がり、輸出の伸びにも影響。輸出が伸びれば税収も増えて、労働者、雇用者、国のwin-win-winを見込んでいるということでしょう。
ただ、労働者側はもともと1万6000タカへの底上げを要求していたこともあり、今後も交渉は行われていくでしょう。
バングラデシュが世界の縫製工場として成長し続けられるかどうか、この人件費・生産費は大きく影響するので今後も注目です!
それでは!
[JETRO]
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